(とらやカフェ。東京ステーションホテル2階)

東京駅丸の内の地下街にあるベーグル&ベーグル グランスタ店でベーグルを6個購入(1000円)。

丸の内側の改札口を出ると多数のSPがいました。ノーネクタイに紺のスーツの集団。なんともいえない威圧感があります。

なにも悪いことをしていないにもかかわらず心臓の鼓動が高鳴ります。ヘリが上空を旋回しています。

ほどなくして白バイに先導された車列が丸の内中央口の車寄せに入ってきました。ふだんは封鎖されているエリアです。


(丸の内中央口前の車寄せ)

菊の御紋の車両が到着。行幸です。

若い男性がもっと近づこうと花壇に入りかけました。と、そのときSPの怒号が飛び交いました。素早い制止の動きです。

私は柘植(つげ)の木に蜜蜂が飛んでくるのを不思議に思い見ていました。よく見ると可憐な花を咲かせているのです。

SPがいる前で腰をかがんで撮影。柘植の木に爆発物を仕掛ける動きととられないか一瞬不安がよぎりました。

柘植の木が花を咲かすことを初めて知りました。


(柘植の木に柘植の花咲く何の不思議なけれど)

東京ステーションホテル2階にあるとらやカフェに移動。先ほどの喧騒とは打って変わって静寂な空間です。

こんなところで日長一日ぼんやりしているのもいいなぁと思いました。東京駅に落ち着いた場所があることを知りませんでした。


(上から覗くと丸の内南口が見えます)

駅構内のホテルの中にあること、迷路のような作りになっていることなどが隠れ家のような空間を演出しているのかもしれません。

虎屋の羊羹を食べたいと思いました。が我慢しました。紅茶を一杯飲んで八重洲口に移動。

八重洲地下街の玉乃光酒造で知人と合流。会社経営における社長と部長の役割など貴重なお話を伺うことができました。

過冷却によって注ぐと凍るみぞれ酒を飲みながら昼食を食べました。それにしても昼間のお酒は後ろめたい気持ちになるのはなぜなのでしょう。


(自分と子どもの分の弁当を作っています)

このごろどうしたわけかずいぶん前に食べた食べ物が恋しくなっています。

先日はトルコ料理のピタ・シャワルマについて触れました。

こんどはソウルの「土俗村(トソッチョン)」のキムチがまた食べたくてしょうがない。発作のように欲しています。嗚呼、食べたい。

参鶏湯(サムゲタン)の名店として知られる土俗村。景福宮の近くにあります。

店内は大変に混み合っていました。座敷に通されると座卓の上に15センチほどの高さの壺が置かれていました。

キムチの壺です。ぎっしり詰まっていました。

参鶏湯が出てくるまでの間、キムチでもつまんでいようと思い、一口食べてみました。

これが美味しい。かつて経験したことのない美味しさです。

キムチが発酵食品であることを改めて気づかされました。魚介系の複雑なアミノ酸の旨味。そして、白菜を中心とした野菜がほどよく発酵しています。

酸味と旨味と辛味が効いた絶妙な美味しさです。旨味がずば抜けていました。

日本のスーパーで見かける、安易に砂糖で調味したキムチとは格段の違い。別な代物といってよいでしょう。

なんぼでも食べられる。気がつくと壺の中にあるキムチを平らげてしまいました。

その後に出されたメインディッシュの参鶏湯も当然に至極美味ではありました。

しかし、私が感銘を受けたのはお通しにしか過ぎないキムチがあまりにも美味すぎるということ。手抜きをしていない。

お通しとは序曲であり、プロローグです。脇役です。にもかかわらず、土俗村のキムチは主題と同等あるいはそれ以上の存在感で迫ってきました。

メインを大切にするのは当たり前です。そのような中で、メインではない部分にいかに本気で迫れるか、そこが大事だと最近になって感じられるようになりました。

そこに本物かどうかが表れるのだろうと思います。私自身においても脇道を極めていこうと決意した次第です。


(タリーズコーヒーのHPから)

限定商品の抹茶クリームあんみつ(570円 税込)を食べました。思いのほか美味しい。

あんみつの美味しさとは何か。

それは温度差と複数の甘味、そしてとろける系とぷりぷり系のそれぞれの食感のハーモニーといってよいでしょう。いうなれば差異による演出の妙ともいえます。

マイナス10度以下のキンキンに冷えた抹茶アイスクリーム。歯茎が刺激され、不快感を覚える一歩手前で歯髄(しずい)を和らがせる寒天の存在。

プールで冷えた身体を温める温浴のような効果です。冷たいアイスクリームと冷えていない寒天の温度差に意味があります。

したがって、寒天は過度に冷やしてはいけない。

加えて、寒天にはもう一つ役割があります。

抹茶アイスクリームや小豆粒あん、生クリーム、さらに黒蜜といった甘味のオンパレードに一服の涼を求めるがごとく無味の寒天が存在意義を発揮するのです。

甘味の波状攻撃の緩衝材としての寒天。その使命は大きい。

無味の寒天だけでは決して美味しくない。にもかかわらず、抹茶アイスクリームや黒蜜等々を絡めることによって寒天が輝き出すのです。

さらにもう一つ寒天は大きな役割を担っています。それは食感です。

あんみつを構成する寒天以外の素材はクリーム系です。歯応えは無きに等しい。

しかも、あんみつを半分程度食べ進めると液状化が進行し、ほとんどソース状態です。その中で自己主張を訴え出すのが寒天です。

透明で無味の控え目な寒天が液状化した、そのときになってはじめて寒天の魅力が躍り出てくるといっても過言ではありません。

抹茶アイスクリームや生クリーム、小豆粒あん、黒蜜が渾然一体となった液状化したあんみつ。むしろあんみつの本懐はこのときにあるのではないかと私は確信します。

あんみつの本来の主役である赤えんどう豆(小豆かなと思うとそうではない、ちょっと苦味のある、あの黒茶色の豆)の魅力については、別の機会に論じたいと思います。


(通勤途上の風景。夏井川)

初めて食べたときは、うっ何だこりゃという感じでした。ところが数回食べるうちにはまってしまったピタ・シャワルマ。

モントリオールを中心に店舗展開するレストラン・アミール(Restaurant Amir)で食べたレバノン料理です。

トルコ由来の料理という。中東地域全体でシャワルマの名前で知られています。

垂直な回転肉焼き器で肉をあぶり焼きにします。

外側の焼き上がった褐色の層を大きなナイフで薄くそぎ落とし、それをピタという円形のパンにトマトやスライスした玉ねぎなどといっしょに包み込みます。

それがピタ・シャワルマです。ピタはイタリアのピザの原型ともいわれています。

嗚呼、この文章を綴っているだけで、龍泉洞の泉のように唾液がこんこんと湧いてきます。

友人にレストラン・アミールに連れられて初めて食べたときは特段美味しいとは感じなかった。にもかかわらず、どういうわけか、また食べたくなる欲求に襲われました。

以来、毎日食べないと精神状態が不安定になるまでになりました。立派な゛ピタ・シャワルマ”依存症です。寝ても覚めてもピタ・シャワルマのことばかり考えるように...。

ピタに付けるニンニクの利いた練りゴマペーストがやめられない、とまらない味覚なのです。

モントリオールの地を離れて20年。このごろ、胃がピタ・シャワルマを求めています。胃というよりは、脳髄の奥の方から強い欲動を感じます。

というわけで、どなたか、東京で本格的なピタ・シャワルマを味わえるお店を教えていただけないでしょうか。


(そば処 川内村たかやま倶楽部)

川内村はいままさに桜花爛漫。冬季休業していた、川内村そば処たかやま倶楽部が先月18日に再開。

食券機で選びます。「もりそば」(600円)、「高原野菜天ざるそば」(1000円)、「天ざるそば」(1300円)をメインとして温かいそばもありました。

それぞれのそばの種類ごとに大盛りのボタンが配列されています。普通盛りでは少ないのかもしれない。大盛りは300円増し。

「高原野菜天ざるそば」のボタンを押しました。大盛りにするかどうか、迷ったあげく、「焼きおにぎり」(100円)で炭水化物を補うことに。

テーブルに着くと客は30歳前後の女性が一人、天ざるを食べていました。


(テーブルはそば打ちもできる形状です)

一瞥(いちべつ)すると理知的な面立ちの女性です。庭を背にして座っています。

私はどう座ろうか。対角線とはいえ対面は失礼かな。

少し離れて、私も同じく庭を背にして廊下の方を向いて座りました。

女性はすする音が豪快です。すす〜っつ、ずず〜っ。うるさいくらい室内に響き渡ります

おそらく半径数十センチ内につゆのしぶきがほとばしっているに違いないと私は思いました。

横目で再度一瞥。ひとり旅の風情ではない。漂ってくるオーラから記者のにおいがしました。


(高原の春)

私は無音でそばを食べます。

かつてタイ留学中に麺類を食べるとき音を立てることはマナーに反するといわれました。以来、マナーモードで麺類を食べる作法を身に付けました。

それにひきかえ、向こうの客人はなんて豪胆なすすりぶりだろう。

そんなことを考えていたら、いつの間にかそばを天つゆの小皿に入れていました。

コシの強いそばです。逆流性食道炎ゆえ、よく噛んで食べることにします。

ふきのとうの天ぷらのほろ苦さが口中に広がりました。

帰り道、下腹部が痛み出し、久しぶりの有事となりました。存立危機事態はいつも無慈悲です。

しかし、今号では詳述しません。


(手前はマルガリータ。右奥がシンガポールスリング)

久しぶりのBAR Gaslight(ガスライト)。本年12月で40周年を迎えるそうです。ダイキリを頼みました。ライムを強めにとオーダー。

キューバのダイキリ鉱山で働いていたアメリカ人が、キューバの特産物であるラムにライム・砂糖・氷を入れて作ったのが始まりとされています。

氷をミキサーにかけて作るフローズン・ダイキリもおつなもの。ヘミングウェイが愛飲していたという。

イチゴを加えたフローズン・ストロベリー・ダイキリは見た目も、香りもよくて、なによりもおしゃれです。自宅でも簡単に作れます。

2杯目はシンガポールスリング。

「シンガポールのラッフルズホテルで生まれたカクテルなんです。その通りのレシピで作りますね」とマスター。

ベースとなるドライ・ジン、チェリー・ブランデー、コアントローをカウンターにそろえて見せてくれました。

シンガポールには30数年前に訪れたことがあります。

「シンガ」はライオンの意味。サンスクリット語(梵語)に由来します。

タイのビールで知られているシンハ・ビール(タイ語ではハは黙音となり発音しない。現地では「ビア・シン」と呼ばれている)のシンハもライオンです。

ビール瓶にはライオンをモチーフにしたラベルが貼られています。

「獅子」もサンスクリット語を漢語に音訳したものです。もともとは、けものへんのない「師子」でした。沖縄のシーサーも同じくサンスクリット語のシンハ由来です。

シンガポール滞在中、マーライオンを見に行きました。絵になる横でからはなく、私は真後ろに立って眺めました。

ドラえもんに似ていると思いました。意外に肥えています。

ちなみに、マーライオンは、俗語で嘔吐(おうと)の意味があることを最近知りました。

改めて思うと、あの噴水にはどんな意味があるのでしょうね。

旅は、行くまでが華(はな)。行った後は、すすけていくような気がします。


(アンコウの友酢和え)

アンコウ鍋を食べたのは大人になってからでした。とはいうものの、子どものころアンコウはよく食卓に上りました。

いまでは高級魚のアンコウ。でも、私の記憶では昔は雑魚のような扱いでした。

我が家ではもっぱら友酢でアンコウが供されました。

大きな鍋にぶつ切りにしたアンコウを煮ます。捨てる部位がほとんどないといわれるアンコウ。

火が通ったら肝だけは別に取り出します。この肝が文字通り肝です。

そのほかの身は冷水で洗い、水気を切って冷蔵庫で冷やしておきます。

すり鉢を用意し、アンコウの肝を入れ、味噌と砂糖と酢を加えて、丁寧にすりつぶします。


(鮟肝)

幼いころ、このアンコウの肝をぐりぐりやるのが私の担当でした。母が味噌などを加え、私はひたらすらすりこぎ棒を回す。

すりこぎ棒に付着した鮟肝のペーストを指ですくい取る。そして、なめる。すりこぎ担当の幸せの瞬間です。

よく冷えたアンコウの身をこの鮟肝のペーストを付けて食べるのがアンコウの友酢和えです。

当時、私はアンコウの身の白い部分ばかりに狙いを付けていました。一方、祖母はきょろきょろした部位を好んで食べていました。

幼いときに習熟した味覚というものは覚えているものです。

久しぶりにアンコウの友酢を作ってみました。

我ながら見事におふくろの味を再現できたと思っています。ちょっと酢が強かったかもしれません。

すりこぎ棒に付いた鮟肝をなめたら、亡き母を思い出しました。

試しに“きょろきょろ”を口に入れてみました。が、嚥下(えんげ)に努力が必要でした。

これは習熟できていませんでした。


(川内村の空は澄んでいました)

確定申告書を作成し終え、オンラインで追徴分をクレジット支払い。ほっとしたのも束の間、誤りに気づきました。嗚呼、ナンタルチア。

こんな日には川内村にあるCafe Amazonでひとり心鎮めるのがいい。

慌ただしかった一週間。気にかかる宿題も先延ばしの一週間。

来週のことはとりあえず考えないことにします。


(安らぎの空間を演出するCafe Amazon)

ところで、馴染みにしている車のディーラーに行きました。

「カー用品ショップに行ったら、バッテリーが弱っているといわれたので新しいのと交換してもらえますか。あと、ヘッドライトの右側のスモールライトも切れているので、それもお願いします」

しばらく店内で待っているとエンジニアと営業マンが来ました。

「バッテリーをテスターでチェックしたら、値が80パーセントなので良好ですね。交換はエンジンのかかりが悪くなってきてからでいいと思いますよ」

「カー用品店では弱っているっていわれたんだけど...。売らんがためにいったのかな」

「いや、そうではないと思いますよ。テスターって不安定なんです。うちのは間違いないので大丈夫です。スモールライトのバルブは営業マンが合うものを持っていたのでお代は結構ですよ」


(野菜が添えられて嬉しいカレーセット。Cafe Amazon)

バッテリーを交換すればディーラーの売上になるのに、客である私はそう依頼したのに、鵜呑みにせずバッテリーを調べる。

その姿勢に心打たれました。

カー用品店を猜疑(さいぎ)の目で見る私に対して同調するのではなく、テスターの問題ということもあることを示唆する。

その心根に感銘を受けました。

見習わなくてはいけませんね。己のくすんだ心を川内村のCafe Amazonで洗います。


(カフェ「Den-en1958」。温もりのある雰囲気が好きです)

スタッフと外勤する際、車中での対話を大切にしようと心がけています。スタッフのことを知る貴重な機会でもあり、育成の場にもなると思っています。

中山間地域の地域代表から要望書が提出されることとなりました。


(Den-en1958の外観。いわき市小浜にある隠れ家のようなカフェ)

要望を受けて、それから対応する「待ち」の姿勢でも支障のない案件です。

しかし、むしろ遠方だからこそ、事前に現場に足を運び、要望に至る背景や現場の状況を確認することが大事だと私は思います。

関係者に直接会う中でしか得られない生の情報に接することができます。

かつて県の外郭団体であるシンクタンクに派遣されていたときに感じたことをスタッフに話し出しました。


(Den-en1958の別棟の部屋。早春の日差しが柔らかい)

「当時はね、県内に90もの市町村があったんだけど、怖いもので、町長さんや村長さんが訪ねてきても、90分の1という感覚になってしまうんだよ」

「確かに首長さんとしては、その案件をなんとしてもという思いで来るんですよね」

「そうなんだよ。だけど、こちらは、ややもすると、多くの分母のうちの一つというふうになりがちなんだ。だから現場に足を運ぶことが大切だと思ってる」


(Den-en1958のメニューは黒板に手書き)

車中での会話が佳境を迎えたころカフェ&カントリー雑貨「Den-en1958」に到着。スタッフに喜んでもらおうとここを選びました。

先客は女性ばかり10名。お店のシェフも2人の女性。まるで女性専用車両に乗車した気分です。

いつ来ても何を注文してもハズレのない手作りの美味しさ。それがDen-en1958の料理です。

この隠れ家は教えたくない。そんな思いに駆られるお店です。


(和風おろしハンバーグをいただきました。デザート&コーヒー付980円税込)


(湯本駅前のもんじゃ焼き「まめてっぽう」)

炭水化物の重ね食い。これほど多幸感を助長する食べ方はありません。

まず、野菜と肉、ソーセージの鉄板焼きからスタート。次にもんじゃ焼き。

もんじゃ焼きのあとにお好み焼きと粉物が連続で出てきます。

この時点で相当にお腹が苦しい。当地でいうところの“腹くちい”感じです。

が、驚くことなかれ、ここでシメの一品として焼きそばのお出ましです。

もう胃袋に収まらないと思っていたのに、ターメリックの効いたソースの香ばしいにおいが鼻腔を刺激。あら不思議、食指が動きだしました。

最後にはアイスクリームが出されて、これまた不思議にも胃袋に収まってしまったのでした。

野菜と肉の鉄板焼き、もんじゃ焼き、お好み焼き、焼きそば、アイスクリームと飲み放題が付いて税込3700円。

このコストパフォーマンスは高いのではないでしょうか。

店主は私と同じ姓だという。炭水化物チストを自認する私の通いの店になりそうな予感。

ところで、苦衷のさなかにある友のところに行ってきました。

陰に陽に多くの人たちが手を差し伸べ、寄り添っていることを知りました。胸が熱くなりました。

ひとえに、彼の人柄であり、これまで積み重ねてきた信頼の証なのであろうと思いました。

公的なセーフティーネットももちろん大事です。でも、自らが築いてきた人と人の関係こそが真のセーフティーネットであると確信しました。

思っていたより、世間は温かい。捨てたものではない、と感じました。

彼に私は自分の過去の切ない体験を話し、そっと励ましました。

「起きた事実は変わらない。でも、その意味が必ず変わってくる。今回起きたことは深い意味があるんだよ」

「おれもそう思う」と彼が力強く答えてくれました。

再会を約し辞去しました。


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