(Vege Herb Cafeから田園を望む)

書くべきかどうか。その迷いは払拭しきれていないものの、7年が経過した今、控えめに留めておきたい。

支援物資のことです。

水や食糧など生命にかかわる物資は備蓄が基本でしょう。その他、日常生活に欠かせない物資で、かつ、即時に必要なものは、周辺自治体からの秩序ある供給が望ましい。

それ以外の一般の人々からの支援物資は控えるべきではないか。やはりお金が一番であると思います。

人類が生み出した「貨幣」という知恵は、その融通無碍さ、流通(送金・分配)や保管(銀行口座)が容易であることを考えると最良・最強のものです。

7年前、全国から真心の支援物資をいただいた身として、このようなことを述べるのは憚(はばか)るべきかもしれません。

しかし、近年、頻繁に生じる大災害を目の当たりにするにつけ、一言申し述べなければという思いに駆られるのです。

7年前、西日本の銘菓を支援物資として送りたいとの申し出を受けました。かなり大量です。

全国お土産ランキングでも上位の誰もが知る饅頭。小麦粉・卵・砂糖・蜂蜜を原料とするカステラ状の生地で餡を包む饅頭です。

私は正直困惑しました。できればお断りしたかった。

食べ物以外でも取扱いに苦慮するものがあります。

一本一本にご本人の筆による写経の書かれた○○を持参された方がいました。遠くから車を運転し持参されました。白木に書かれた写経。

元気づけたい、励ましたいという思いが伝わる真心の品です。職場の隅に山積みとなりました。

もらっていただく方を探すのが大変でした。

役所というのは流通のプロではありません。流通は流通のプロにまかせることが一番だと思います。

流通の大原則は、種類と品数が明確に管理されていることです。つまり容易に分配される状態になっているということです。

おむつ一つ取っても、大人用おむつ(男女別)、小児用おむつ(年齢別)があります。それが善意の人々が各々に被災地に送るとどのようなことになるか。

大人も小児用も男女別も年齢別もなく混然一体となって集められます。しかも膨大な数が山積みとなります。

これを教訓として私が感じることは、コンビニの復旧に全力で取り組むことが一番ではないか。コンビニ自体が被災し再建が難しければ、避難所の一角に簡易のコンビニを設置することです。

流通は流通のプロにまかせる。その流通が復旧するよう、行政は全力で支援する。

ふだんの毎日使う生活物資を全国からの支援にゆだねることは、やめた方がいい。

被災者の側も一人ひとり必要とするものは異なります。ありとあらゆるものを仕分けることの大変さ。そして、仕分け後の分配にも多大な労力と時間がかかります。

7年目にしておそれながら申し述べました。恐々謹言。


(自宅の裏山。もちろん他人様の土地です)

最近感銘を受けた文章と最近知ったこと。

職場に回覧されてくる数ある広報紙・誌の一つ。公益社団法人日本オストミー協会 福島だより。そのNo.322(2018年7月3日発行)「会員便り」から。

「人工肛門になり早23年になりました。今では全く問題も無く一生別れる事の出来ない素晴らしい共です。90歳に手が届く歳になりましたが健康の為にと毎週若い仲間とゴルフ場に出掛けてプレーを競い楽しんでおります。人生これからです。希望に満ちた所願満足の人生を目指し頑張ります」(原文のまま)

「人生これから」「希望に満ちた所願満足の人生」

前向きな言葉に勇気づけられます。元気になります。なんて素晴らしい生き方なのでしょう。歳を重ねてもかくあるべきだと思いました。

最近知ったこと。二つあります。

一つは、トマトが赤くなることと日光とは直接関係がない、ということ。

阿佐ヶ谷の中央花壇でのUさんとの会話です。

「この250円のミニトマトの鉢。小さくてもトマトが実っていますね。うちの庭でもミニトマトを栽培しています」

「 知ってますか。太陽に当てるとトマトは美味しくなくなるんです。赤くなると思うでしょ。関係ないんです」

「そうなんですか。日に当てると赤くなるような気がしますが」

「日光に関係なくトマトは赤くなるんです。返って、皮が固くなって美味しくないトマトになります。日よけをやったほうがいいですよ」

二つ目は、夏眠です。

職場の暑気払いの席。ハリネズミを飼っているスタッフがスマホに保存してある動画を見せてくれました。

「可愛いハリネズミですね」

「ネズミとはいいますけど、モグラの仲間なんです」

「へ〜そうなんだ」

後日、職場でハリネズミが元気でいるか尋ねました。

「ハリネズミちゃん、元気にしてる?」

「暑くて元気がありません。暑くなると夏眠状態に入って動かなくなるんです」

「仮眠?」

「いえ、夏眠です。ハリネズミは冬眠もしますけど、夏眠もするんです」

という私も職場の空調が背中側にあって、その送風の音が子どものころに聞いた海辺の潮騒に似て、眠気を催します。これも夏眠の一種でしょうか。

万が一、夏眠している姿を見かけましたらそっとしてあげてください。


(ダイニング・マナにて。手前はコーヒーの木)

納豆のタレ袋。シャワー付き便座。髭剃りの刃。こういったものこそ日本の真骨頂だな、とつくづく思います。

これでもか、これでもかと思うほどじわじわと進化していきます。

納豆のタレ袋。

どこからでも切れます。もうそれで十分に改善の余地はないのではないか。私は喝采を送りました。でも、進化はとどまることを知りません。

“どこからでも切れますタレ袋”の場合、長方形の短辺をびゃっと切る瞬間にタレが飛び出すおそれがあります。よしんば慎重に切ったとしても、タレの入ったタレ袋本体と引きちぎられる側との最後の綱引きにおいて約3割の確率で失敗します。

つまり、最後の綱引き時に引きちぎる右手の力に抗するため、タレ袋を持つ左手にも作用・反作用の力学により、つい余計な力が入り、タレ袋の側面を圧迫してしまうのです。

映画館でポテトチップスの袋を音を立てずに開ける、あの息詰まる技と力学が必要となります。

さらに、引きちぎられた側の残渣にもわずかながらもタレが含有していることがあり、右手によっても液体の飛散が発生します。

※利き手が右の場合。

これらの飛散事件の発生を防止するために次に登場したのが、擬似ノズル方式です。

「どこでも」から「ここから」切る、と先祖返りしたかのような指示。カーブに沿って切っていくと、あら不思議、注ぎ口の完成です。

「どこでも」タイプとの違いは、何と言っても切り口の断面積が小さいこと。「どこでも」タイプの場合、最大でタレ袋の長方形の短辺すべてが断面積となります。

しかし、残念ながら、最後の綱引きの問題は小さくなったとはいえ残っています。びゃっと引きちぎる瞬間は用心するに越したことはありません。

この一連のタレ袋問題解決の切り札として納豆の上蓋にゼリー状のタレを内蔵するシロモノも登場しました。あれとて、発泡スチロール製のふたを押し割る瞬間、内蔵ゼリータレが飛散するおそれは十分にあります。

次にシャワー付き便座です。

先日、オープン間もない東横INN新宿御苑前駅3番出口に泊まりました。もちろんシャワー付き便座が完備されています。

シャワーボタンとともに「ムーブ(マッサージ)」ボタンも押してみました。

こっこれは...。

名状しがたい気持ちよさに襲われました。これまで味わったことのない、新しい世界に誘(いざな)われる予感がしました。

これは危険過ぎる。「止」ボタンを押さなければ、いやもう少し味わっていたい。アンビバレントな気持ちの狭間で葛藤が生じました。

というわけで、このようなタコツボ的技術を磨き上げていくことにかけては日本人は世界一だと思います。

一方、イノベーションとはこれまでにない仕組みを世に出していくことと言ってよいでしょう。

イノベーション (innovation)の語源はラテン語のインノバーレ(innovare)。「中に」を意味するinと「新しい」という意味のnovaによって構成されています。新たな仕組みの構築には旧態のそれを破壊し、葬り去る必要があります。

つまり、泣く人が出るということです。私たちにそれを敢然と行うことができるでしょうか。泣く人とは既得権益を享受している人です。

イノベーションとは、新しいことを創り出すだけではなく、旧い人々(組織)を市場から弾き出すことを意味します。

果たして私たちにできるだろうか、と考えながら「止」ボタンを押しました。


(植田駅前のbo-shi coffee。ジャズが静かに流れるスタンドカフェです)

内閣府大臣官房政府広報室発行の点字・大活字広報誌「ふれあいらしんばん」(第61号)が職場に回覧されてきました。

外務省元主任分析官の佐藤優氏は表に出ている情報の重要性をつねづね強調しています。アングラ情報よりも公知の情報にこそネタは潜んでいる。そんなふうに私も考えています。

したがって、職場に回覧されてくる様々な関係機関・団体が発行する広報誌・紙は私の栄養源です。眼光紙背に徹する思いで目を通しています。

ある法人の広報紙に本年度の取組が5人による座談会形式で掲載されていました。誰がどのような発言をしているのか、頭に焼き付けながら丹念に読みました。

が、この文章を書いている時点で各人の発言も名前も忘却の彼方に消えてしまいました。所詮、私の眼光などこの程度です。もとより紙背などに届くはずがないのです。

蛇足ながらアングラ情報のアングラは「アンダーグラウンド(地下)」の略だとわかったのは大人になってかなり過ぎてからです。

前置きが長くなりました。以下、「ふれあいらしんばん」(第61号)からの引用です。

なお、ふだん私の財布には野口英世博士のみ在籍しており、本文にあるような識別は不要です。福沢諭吉博士は現在行方不明で捜索願を出しています。三田で銅像になっているようだとの情報が寄せられました。

(引用文)
お札には、インキを高く盛り上げて印刷する技術が使われています。表面の左右両端にある算用数字や識別マーク、同じく表面の左側の中央部分に漢字で書かれている金額と「日本銀行券」という文字に用いられています。その部分を触ると少しざらざらしていることが分かります。

「識別マーク」は表面の左右両端の下側にあり、お札の種類によって異なります。一万円券は「かぎ型」、五千円券は「八角形」、千円券は「横棒」、二千円券は点字の「に」がインキを高く盛り上げて印刷されています。

また、一万円券と五千円券の表面の左下には、傾けることで絵柄が変わる「ホログラム」があり、その上に透明シールが貼られているため、触ると少しツルツルしています。この透明シールの形状は以前は一万円券と五千円券ともに同じ楕円形でしたが、一万円券と五千円券の識別を容易にするため、平成26年5月から、五千円券の透明シールを1.7倍に拡大し、形状を楕円形から角度を丸くした長方形に変更しています。

さらに、国立印刷局では、視覚に障害のある方のために、お札の種類を識別して音声と文字で知らせる「言う吉くん」というiPhone(アイフォン)用のアプリを平成25年12月から無料で配信しています。お札にカメラをかざすと、アプリがお札の種類を識別し、音声と大きな文字で額面を知らせます。


(京都三条の高瀬川が好きです)

アクティブ・ラーニング。言葉自体は少し以前から耳にしていました。でも、これまで深く考えたことはありませんでした。

アクティブ・ラーニングの最新の動きとはどのようなものか。保育士を務める友人が教えてくれました。

「『園児たちに将来の夢は?』と聞くと、○○になりたい、と様々な答えが返ってきます。でも、子どもたちが挙げた職業の多くが将来、AI(人工知能)によって取って代わられる可能性があります」

「なるほど。確かにそうですね」

「そのような時代にあって指示されたことをやるだけの人間ではダメなのです。いま幼児教育の現場では大きな変革を迎えています。それがアクティブ・ラーニングなのです」

「義務教育の中でアクティブ・ラーニングの導入は聞いていましたが幼児教育においても導入されているのですね」

「2020年度には小学校の授業でも取り入れられることになっています。保育所、幼稚園、認定こども園など、幼児教育を行う施設でも2018年度からアクティブ・ラーニングのための基本的な生活習慣を指導していくことが提唱されています。新宿の保育園などで先駆的に取り組みが始まりました」

「それは知りませんでした」

「これまでは“何を学ぶか”に重点を置かれていました。アクティブ・ラーニングでは“どう学ぶか”が重視されます。○○しなさいと言われて動く子どもではなく、自分で考える子どもを育てるのです」

「園では具体的にどのようなことをしているのですか」

「例えば、これまでは年齢ごとに保育室を区切っていました。壁を取り払いオープンスペースにしました。子どもたちは年齢にかかわらずどこでも遊べます。ただし、園も広いので目が行き届かなくなります」

「なるほど」

「園の平面図のボードに自分の位置をマグネットでその場所に示すようにしています。どこに、いつ、いるのかを自分で考え、自己申告するのです。3歳児の年少の子どもが迷っていると5歳児のお兄さんやお姉さんが助けてくれることもあります」

「それはいいですね」

「給食においても自主性を重んじています。以前は保育士などが配膳をしていました。与えられたものを食べなさいという指導です。現在、園では食べるものについて苦手なものも含めて自分の意思で伝えるようにしています」

「それは好きなものを好きなだけということですか」

「そうではなく、苦手なものでも『これだけの量なら食べられる』ことを配膳している子どもに伝えます。自分の言葉で意思を伝えることも大切にしています。自分で自分の食べる量を決めることで責任が生まれます」


(Evans Plaza。奈良にて)

「なるほど。そういうことなのですね」

アクティブ・ラーニングとは、一人ひとりの学び方に注目して主体的、対話的で深い学びを習得するものだと言ってよいでしょう。異年齢の子どもたち同士でも育ち合う環境を作ることもその一環です。

要は生涯にわたって学ぶ力をつけることなのだろうと思います。

ところで、「星々のつぶやき」のエントリーで「腹痛物」の次に多いのが、意外にも「幼稚園中退物」。

切なき思ひをぞ知る」や「童謡『チューリップ』が好きじゃない」などが代表作です。

入園後半年で幼稚園を中退した私。

その後、数年の自宅待機を経て突然に小学校入学という一大事に直面。エベレスト南西壁冬季無酸素単独登頂(※参考「神々の山嶺(いただき))にも匹敵する冒険だったと言えましょう。

深いトラウマになっています。指示されたことさえできませんでした。

このようにして、私のペシミスティック・ラーニング(悲観的学習)が始まりました。現在に至るペシミスティック・ラーニングの中で着ぐるみという仮面を装着することで自己肯定感を得られることを知りました。

というわけで、来週の暑気払いにだいこんの着ぐるみを被るか、あるいは旬なさくらんぼの帽子にするか目下思案中です。

「管理職なんだからもういい加減にしたら」という幻聴に対しては世阿弥の言葉「初心忘るべからず」を武器に戦っています。


(定期路線が伊丹と千歳だけなのはさみしい)

飛行機頭痛がうそのように治りほっとしました。伊丹空港の到着ロビーに向かうと、何かが違うと感じました。変貌している。一体いつの間に、と驚きました。私は狐につままれたような気持になりました。

4か月前にも伊丹空港に降り立ちました。が、特段の改修工事をしていたようには記憶していません。上手い具合に仮囲いをしていたのでしょうか。

伊丹空港では、約50年ぶりとなる大規模改修が進められていることを知りました。2020年の全面改修に先駆け、2018年4月18日に中央エリアが先行してリニューアルオープン。34店が出店。これまで2か所に分かれていた到着口を中央エリアに集約したという。

飛行機に乗らなくても一日遊べる空港だと報道もされているようです。わかるような気がします。

「『キットカット ショコラトリー』や『ル・パン神戸北野』『大阪エアポートワイナリー』など大阪初、空港初店が多く、新しさは満点。オリジナル雑貨を扱う『SORAMISE』や、関西地区の名品をそろえる『関西旅日記』など、雑貨も要チェックだ。さらにデートから家族連れまで対応する眺望抜群の屋上デッキも増床」。(出典:NewsWalker

翻って我が福島空港を顧みると何とも物悲しい。悔しい。空港近くが円谷英二の故郷であることにちなんで、ウルトラマンが空港内に立ってはいる。

でも、それだけでは人は来ない。真の意味でウルトラエアポートにならなければならない。スーパー・ウルトラ・ジャイアント・キング・グレートな空港に生まれ変わらなければならない、と私は思う。

オールふくしまのダイジェストたる空港にするのです。極上のふくしま、醍醐味のふくしまが楽しめる空港。食べる、飲む、買う、(温泉に)浸かる、見る、楽しむの全部ができる。そんな空港に変貌させたいと思う。

蛇口を開けば金賞受賞の銘酒が飲める。いま泳いできたような海の幸、川の幸が堪能できる居酒屋もいい。ホッキガイ専門店でほっき飯、ほっき寿司を食べれば、一念発起すること間違いなし。高級な“いきなり福島牛”もいいでしょう。漆器、陶器の一流品も集めたい。

温泉にも入れて、宿泊もできる。若者向けのゲストハウスから滞在型のリゾート宿泊施設までそろえるのです。

成田と羽田ともコミューター路線を結び海外からのインバウンドも呼び込む。

そんな夢想をしつつ、伊丹空港市営バス6番乗り場から阪急伊丹駅に向かいました。目指すは芦屋のギャラリー樹。


(苗が育ってきています)

職場の気になる三選。気になりつつも、いかなるアクションも私は起こそうと思いません。理由はむすびで述べます。

第一に、昼食後の歯磨きタイムの歯を磨く格好。多くの人が脱力しています。

廊下の壁にもたれ、あさっての方を向いて歯ブラシを動かしている人。左手でスマホを弄りながら磨く人。蒸気機関車並にクランク運動を激しくしている人。歯茎は大丈夫なのか、他人事ながら心配になります。

いずれにしても、男女問わず、意識スイッチがオフになっているのが見て取れます。自宅のソファーにもたれポテトチップスを食べている、あの無防備モードとほぼ同じです。

気になりますが、切実ではありません。

第二に、トイレのボックス内のトイレットペーパーの包装紙の抜け殻と芯。そのままの人が後を絶ちません。

レタスの外皮のような包装紙の抜け殻と乱雑に転がっている芯を見ると私は悲しくなります。まるでテロ攻撃の現場のようです。なぜ持って出て行かないのか。

トイレ入口に置いてあるゴミ箱に捨てる手間など微々たるもの。それができない。やらない。

委託業者の清掃員のおばさんがやるから構わないという魂胆なのか。甘えの構造そのものです。その根性が心底気に入らない。

出る人跡を濁さず。そうあってほしい。

まぁ気になりますが、切実ではありません。

第三に、給湯室の残飯入れの壊れたペダル。弁当箱の残飯を捨てる際に使う、直径20センチ大の円筒形の残飯入れ。

ペダルを踏んでふたを開けます。そのペダルが細い鉄芯のみで、踏むべきペダルがない状態のまま何年にもわたって使われています。

時折、上手く踏めないことがあります。が、踏めないことでもない。「優良可」の可を維持している、この快適ではないレベル。壊れているわけではない。使える。改善したらいいのにと誰もが思っています。

いつも気になりますが、切実ではありません。

以上が職場の気になる三選です。いよいよむすびに入りましょう。「気になりつつも、いかなるアクションも私は起こそうと思いません」と冒頭で述べました。

その理由はドラッカーの次の考えに共鳴したからです。

「状況は気になるが切実ではなく、放っておいてもさしたる問題も起こりそうにないときは手をつけてはならない」(P.F.ドラッカー『経営者の条件』)。

報道で取り上げられる話題の85パーセント、国会審議の95パーセントはまさに「放っておいてもさしたる問題も起こりそうにない」ことを私たちは学ぶ必要があります。

現に私たちは呼吸していますし、地球は回っています。


(転落すれすれのところで撮影)

「兄と妹の会話」はまったくのフィクションです。かつて仕事上で対峙した代理人弁護士の言葉が私は忘れられません。

公知の情報こそ重要である、と。

例として、地検特捜部は雑誌や新聞などの公知の事実から大事件につながる情報を得るものなのだと説き、同様に、米ソ対立の迫真に迫る小説、トム・クランシー著『レッド・オクトーバーを追え』は公知の事実を積み上げた作品である、と私に教えてくれました。

リヒャルト・ゾルゲの部屋には逮捕時、歴史や文化など日本に関する書籍が1000冊近くあったという。諜報活動の基礎は公の情報にある。その証左と言えます。

真のインテリジェンスは公知の情報から危機を察知する。流れをつかむ。いわば、公知の情報から深層海流のごとく緩慢ではあるものの、確かな胎動として人々が気づかぬ時代潮流を読み解くのです。

「お兄ちゃん、米韓軍事演習の中止の言質(げんち)を取ったのは大きな成果ね」

「まさかと思ったよ。習近平のオジキへのお土産にと思って言ってみただけだったけど、トランプのオヤジは真に受けたな。言ってみるもんだ。あの軍事演習の本当の狙いは中国への牽制だからな。習近平が嫌がっていたことを俺は知っていた」

「これで習主席もお兄ちゃんを見る目が変わるわね」

「どうだかな。貸しを作ったことだけは確かだ。ヘビが獲物をにらみつけるような習のオジキの目が俺はどうも好かん」

「ぞっとするわよね。私も嫌い。来週からポンペオが来るけど、CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)を求めてくるわよ」

「トランプのオヤジに俺が『段階的かつ同時行動の原則で行きたい』と言ったら、それで構わない。No problemって言ってたぞ。これは重い。親分が認めているんだから、国務長官だろうが大統領補佐官だろうが、俺は段階的かつ同時行動を貫く。ただし、だ」

「ただし、何、お兄ちゃん」

「だだをこねるのはよくない。本気度は見せるんだ。廃棄に向けてきちんと取り組む、と。見せることが大事だ。共和国は本気だという雰囲気を醸成するんだ。そうれば、中国やロシアが制裁解除に向けて動き出す。両国への見返りも考えてある。金とレアアースの採掘権だ」

「お兄ちゃん、共同声明の文書に朝鮮戦争終結に触れていないのは理由があるの?」

「戦争終結の当事者に中国が入っていることはわかっているな。それを忘れちゃいけない。アメリカと我が共和国だけでは決められないということだ。いや、決められないことはないが、習のオジキに仁義を切る必要がある。習のオジキに花を持たせつつ、戦争終結につなげていくんだ」

「一つ一つを価値あるものにしていく作戦ね」

「そうだ。核も平和協定もすべて安く売ってはいけない。日本の言う拉致問題も奴らがどこまで出すかだ。俺の親父の時代の恥部をさらけ出すわけだからな。こちらの恥に見合った想定外の金額を奴らが示すかどうか、だ。会ってやろう、安倍に」

「見合った額を出さなかったらどうするの」

「そのままにするだけさ。時が解決するよ」

「そのままに?どういうこと」

「トランプは栄誉をほしがっている。だから、間もなく朝鮮戦争は終結し平和協定が結ばれる。アメリカと我が共和国が国交が結ばれる中で日本だけが取り残される。ニクソンショックで懲りた日本がふたたびトランプショックを受けるかもな」


(ブリの唐揚げのマリネ)

獅子の国を意味するシンガポール。タイのビールで有名なシンハビールのシンハとシンガポールのシンガは原義は同根です。

セントーサ島はマレー語で平和と静けさの意。しかし、その言葉に反し、ここは旧日本軍が占領し血生臭い歴史が刻まれた島でもあります。島内にある戦争記念館は見学する価値があります。

この地を初の米朝首脳会談の地に選んだ真意はもっと深いものがあるのかもしれない。

「お兄ちゃん、やったわね。共同声明に署名まで。大成功ね。CVID(完全で検証可能かつ不可逆的な非核化)は盛り込まれずに体制保証を勝ち取ったんですもの」

「トランプのオヤジは真の意味で俺たちの核ミサイルを脅威として見做していない。ボルトンなどの取り巻きは別だがな。要はオヤジの基準は票になるか、金になるか、アメリカを偉大にするか、なんだ」

「そりゃそうね。アメリカの核戦略や通常兵器はとても私たちには敵わない。圧倒的な軍事力を持っているものね」

「でもな、ここまでアイツを引っ張り出してこれたのはまさに核の力なんだ。そこを忘れるなよ。これから高く売るからな」

「はい、わかりました」

「核の廃棄は気の遠くなるような金と時間がかかる。完全なる廃棄を要求するなら、その廃棄にあたってアメリカはとことん支援してくれるのかって言ってやったんだよ。トランプのオヤジ、何て言ったと思う」

「金は日本と韓国が出すって言うんだよ。そこで、俺はオヤジは我が共和国の核を本当の脅威とは思っていないと睨んだんだ。選挙向けの成果がほしい。栄光がほしい。でも、金は出さない。そういうことだよ」

「これまでの合衆国大統領が誰もなし得なかった両国の首脳会談を実現した。それでほぼアイツの望みは叶えられたんだよ。これは俺にとっても同じだ。だから俺とアイツは阿吽の呼吸で利害が一致したということだ」

「でも、核の廃棄はどうするの」

「廃棄は必ずする。その意思は断固としてある。でも、残念ながら金がない。そう言えばいいんだよ。トランプのオヤジに上手いこと利用される日本の泣きっ面が目に見えるようだ」

「それにしてもシンガポールのシェンロン首相は立派な方ね」

「そうだな。さすがリー・クアンユー元首相の息子だけのことはあると思ったよ。今回の会談にあれだけの支出があっても東アジアの平和と安定に資するから負担を厭わないと言っていたな。あのような大局的な見方ができなければ我が共和国も持たないな」

「それに引き換え、東京からは拉致の一本槍。自分の国の、しかも特定のことだけ主張してくるわ」

「トランプのオヤジもシンゾウに言われたから仕方なくって感じだったな。俺は言ってやったよ。我が国はいつでも対話をする用意がある、とね」

「それで十分よ。じっくり待てばいいわ」

「核廃棄のプロセスでこれから金が入ってくるぞ。作業するのは我が人民だからな。アメリカは人は寄越すだろう。どんどんアメリカから人々がやって来て交流が盛んになる。すると中国は後見づらして寄ってくる。中国は我が共和国を緩衝地帯と思ってやがるからな。それと、寂しがっているロシアもお参りにくるぞ。観光地の開発を急げ」

「お兄様、承知しましたわ」


(我が家のアイドル“キジ君”)

前号の「国難」で個人的な災厄として“私難”について触れました。今回は“家難”とも言うべき災いについて述べたいと思います。

少し前から自宅のWi-Fiの調子が悪くなっていました。途切れたり、スマホで電波受信の表示はあるものの、データが送られてこない。そんなことがときおりありました。

Wi-Fiルーターがおかしいのかな。買い替え時期なのだろうか。そんなふうに思っていた矢先です。スマホもパソコンもインターネットでのやり取りができなくなりました。固定電話も使えません。

NTT東日本に電話をしました。

「お客様のご契約は当社とは光電話のみとなっています。通信はソネット(So-net)さんとなっていますので、ソネットさんにお問い合わせくださいませ」

「光電話のみ?でも、光回線終端装置(ONU)はNTTのものになっていますよ」

「それも含めてソネットさんの管理になっていますので当社では状況が把握できません」

そういえば、ソネット光に切り替えたことを思い出しました。なんだかよくわからないまま、ソネットに電話。

「お客様、状況は承知いたしました。お客様番号または当社からお送りした契約者情報はお持ちでしょうか」

「それが探したのですが出てこないのです」

私はこういった類のものをきちんと保管できない人間です。管理できる人を尊敬します。

「承知いたしました。大丈夫ですよ。まず光ケーブルが折れ曲がっていないか、またはソケットから抜けていないかご確認ください」

「え〜と、これかな、あっ、ケーブルが抜けていました。申し訳ありません。でも、ONUを自分で初期化してしまったので設定し直さないといけないと思うのですが、やり方を教えてください」

「暗証番号を覚えていらっしゃいますか」

「いや、それが...」

「当社ではセキュリティーの関係上お客様に暗証番号をお教えすることはいたしかねますが...」

その後、様々な裏技を教えてもらいながら、1時間以上かけて設定し直し、まず光回線が復活。その後、さらに時間をかけてインターネット接続の再設定をしました。

担当の女性のオペレーターの方はじつに懇切丁寧で、深く感銘を受けました。私に非があるにもかかわらず、このような問い合わせをいただき、有り難いという姿勢で接してくれました。なかなかできるものではありません。

ほっとしていると、浴室からアラーム音が響いていることに気づきました。

電源がオフになっているにもかかわらず、給湯器設定のモニター画面が不規則に点滅し、妙に甲高い音が鳴っています。

まるでモールス信号のようです。宇宙からのメッセージを受信しているのか。ついに円盤が襲来するのだろうか。いったいこれは何なのだ。

叩いたり、スイッチを入れ直ししたりするなど、いろいろ試すも一向にやみません。すると、裏庭にいた雉がこのモールス信号と呼応するかのように鳴き出しました。

ぴぴぴっとアラームが鳴ると、雉がケンケーンと鳴きます。なんだか私は泣き出したくなりました。

私は思うのです。家電のやつらは絶対に通じ合っている、と。次に来るのは電子レンジか、テレビか。

というわけで、戦々恐々と家難を待ち受けています。


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