- 2017.07.07 Friday
七夕の思い出
(空の庭レストランにて。中庭を望む)
七夕というと、弟が幼いころに可愛らしい声で歌った「七夕さま」を思い出します。40年以上も前に姉、弟、私のきょうだいがテープにそれぞれの声を吹き込みました。
当時、父は痔ろうの名医である三枝純郎先生を訪ねて、静岡市の三枝直腸肛門外科(現 三枝クリニック)に入院中。
長距離電話は高い。おそらく母の発案だったのでしょう。子どもたちの声を聞かせて父を励まそうとしたのだと思います。
歌や父へのメッセージをカセットテープレコーダーに向かって私たちは録音。
弟は保育所で習った七夕さまの歌を披露。姉のメッセージの詳細は覚えていないのですが、父に「浮気するな」といっていたのが印象に残っています。
「浮気」という単語を覚えたのは姉のメッセージによってです。
(空の庭レストランにて。南国のリゾートを思わせる風景)
いま思うと中学生でなかなかおませです。
直腸付近の臀部を大きく切開する手術を受ける父がそのような心情になるはずもないのにと思います。父は40歳を過ぎたばかり。
私はといえば、音程のはずれた歌を歌い、笛を無邪気に吹いています。そして意味不明の言葉を発したかと思えば、宇宙の図鑑を買ってほしいとちゃっかり要望も伝えています。
相当におかしい。私から見ても思います。赤面します。
意図的に録音しているのに聞くに堪えられません。
じつは、この録音テープには父の返事が入っています。私たちきょうだいが披露したことへのコメントや要望に対して父が答えているのです。
ウォークマンなどの携帯型のテープレコーダーのない時代でした。
母あるいは祖父(父の父)が重いカセットデッキを静岡に持参して父に私たちきょうだいの声を聴かせたのちに父の返事を吹き込んだのでしょう。
(空の庭レストランにて。森側は静謐の装い)
カセットデッキをみなで囲み父の声を聞いたとき、安心感や懐かしさ、いろんな思いが入り混じった気持ちがこみ上げてきました。
「宇宙の図鑑ね、買ってくるよ〜」
私の要望への回答も入っていました。
というわけで、私の七夕の思い出でした。ちなみに「七夕さま」の歌詞の「金銀砂子」をかなりあとまで「金銀つなご〜」だと思っていました。
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- by だいこんくん