(とんかつにはマカロニサラダが似合う)

半ば依存症と化しています。野菜スパゲティーサラダです。飽きるほど食べたいと思うときもあります。

庶民系サラダについて私の胃袋では序列が決まっています。野菜スパゲティーサラダがナンバーワンであり、次にマカロニサラダ、そしてポテトサラダときます。

ポテトサラダは、間違いなくおふくろの味ではあります。美味しいことは美味しい。

しかし、それゆえにどこか垢抜けしていない。山のようにラーメンどんぶりに盛られた思い出のせいなのか。

あるいは、つぶしたポテトの中に潜む玉ねぎの繊維が醸し出す、あのしゃりっとした“がっかり感”のせいなのかもしれません。

歯間に繊維が挟まれば、なおのことです。つい舌打ちしたくなります。

そんな地位にポテトサラダは置かれています。

それにひきかえ、マカロニサラダは一段高い。弁当の控え目な脇役として添えられるとき、その出世の本懐を遂げているように見えます。

八王子市の大衆系老舗とんかつ店「みのや」のとんかつ定食に添えられているマカロニサラダ。これは絶品です。しかし、どんなに絶品でも所詮は、脇役は脇役に過ぎません。

あの半端な長さのマカロニのせいで口中一杯の頬張り感が味わえないのです。どうしても一本一本箸でつまみ、口に運ぶ。一遍に大量捕獲しようとしてもせいぜい数本が限界です。

そこで最後に登場するのが野菜スパゲティーサラダです。

くちびるにまとわりつくマヨネーズのねっとり感。つまみ食いのマカロニでは達し得ない食感です。

長麺のパスタにまとわりつくシャキッとしたレタス、キュウリやニンジン、コーンの絶妙なハーモニー。

非連続性のマカロニでは成し得ないところにスパゲティーサラダとマカロニサラダとの懸隔(けんかく)があると言っても過言ではありません。

これらの特質によって、野菜スパゲティーサラダはそれ自体において主役にも抜擢(ばってき)され得る可能性を秘めています。

したがって、野菜スパゲティーサラダはかつて学校給食でフォーク型おたまによってメインディッシュとして搔き出された歴史があるのです。

というわけで、きょうもヨークベニマル好間店で野菜スパゲティーサラダを買ってしまいました。


(カフェは心安らぐ空間)

野望の党代表と飲酒自由党総裁が党首対談を行いました。日本の行く末を案じる二人が熱き語らいを繰り広げます。

【司会】 本日は決戦まであと一週間という大変にお忙しい中、お越しいただきありがとうございます。早速ですが、有権者の感触はいかがでしょうか。

【野望の党党首】 党員にぜひなりたいとの声が続々と寄せられております。我が党の公約がいかに国民が待ち望んでいたものか、如実に表しているものと思っております。

【司会】 ほう。具体的にどんな声がありましたか。

【野望】 昨日も市内鹿島地区の洋食店ラパンで昼食をとっていたところ、知人の社長Sさんと偶然お会いしました。「公約を出版してはどうか」と勧められまして...。

環境に配慮した部品設計・製造を手がける社長さんからこのように力強いご支援のお言葉をいただき感激しております。

【飲酒】 我が方も続々と支持拡大しておりますよ。我が党は野望の党さんのように総花的な公約ではございません。法三章耳(ほうさんしょうのみ)と言うではないですか。シンプルが一番です。

【司会】 ちなみに飲酒自由党の公約を教えてください。

【飲酒】 いいですか。
一つ、飲むなら飲め。乗るなら乗れ。
一つ、「とりあえず」ではなく「ともかく」ビールと言え。
一つ、生搾り酎ハイの絞り器が手が切れそうで怖いので、ユニバーサルデザインに配慮した絞り器にしろ。

以上の三つですな。

【司会】 最初の二つは公約というよりは標語に近いですね。三つ目はやけに具体的です。しかも三つとも命令形というところが気になりますが。

【飲酒】 所詮、政党の公約など標語以上でも以下でもない。期待する方が馬鹿というもんだよ。幼児の約束よりも守られていない。薬局で売っている膏薬の方がよほど世のためになる。そう思わんかね、君。

たかが数百人の国会議員で公約などという約束を果たせるわけがない。無料とか支給されるとか、そんな公約は特に要注意。約束してやらないのを詐欺と言う。できないのだから、標語で十分です。

【司会】 ここで話題を変えまして、かけ蕎麦の問題についてお二人のご意見を伺いたいと思います。野望の党ではどんな風に対処していくつもりなんでしょうか。

【野望】 まあこの問題はふつうにやればよかったんですよ。かけ蕎麦の注文依頼が友人からあったのかとの問いに対してはふつうに答えればいいのです。

明確な依頼はなかったが、シグナルとして感じていた、と。これがふつうの感覚ですよ。ふつうに言えばいいんです。
周りが時の最高権力者を意識して動いた側面も認める。李下に冠を正さずであり、今後、側近を含め注意していきたい、と。ふつうの感覚が大事です。

【飲酒】 これは野望の党さんに賛成ですな。そして大事なことは、政治とは、そもそもが「お願い」をどう捌(さば)くかということなんです。何を祭り上げ、何を祭り上げないか。そこの選別が政治です。

卑弥呼の時代からそこは最終的にはブラックボックスなんです。だから祭り事なんですよ。

ただ、現代にあってはすべてがブラックボックスでは許されないというだけです。

【司会】 以上で本日の党首対談を終わります。

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