(磐越東線のワンマンカー)

「もしワンマンカーで急にお腹の具合が悪くなったらどうするんですか」。私は車掌の友人に尋ねました。

友人も決して胃腸が強い方ではないという。

「とにかく事前にトイレに何回も行くようにしています。それは常日頃から心がけています」

「車掌さんは走行中でも車内にトイレがあるのでまだ救いがありますよね」

「いや、そういうわけでもないんです」

「だって車内にトイレがあるでしょ」

「普通列車の場合、駅間の距離が短いので、なかなか大変なんです。いわき・水戸間の場合、5両編成で最も東京側の車両にトイレがあります」

「真ん中の車両じゃないんですか」

「そうなんです。下りはいいんですけど、東京方面に行く上りのときは車掌のいる最後尾から運転士のいる車両まで5両移動しないとトイレにたどりつけないんです」

5両はつらい。揺れるし振動もお腹を刺激するに違いない。それは想像しただけでも十分に悲劇を生む条件が満たされていると私は感じました。

「それで、最初の質問なんですけど、運転士が運転中にお腹の具合が悪くなったらどうするんですか。ワンマンカーも含めて」

「指令室に無線を入れて電車を止めます。会社としては無断で止めるのは駄目だけど、連絡さえくれれば止めることは禁じていません」


「そうなんですか。もちろん駅と駅の間で止めるんですよね」

「そうです。急いで用を足しますが3分くらいは遅れちゃいますね」


「3分!?」

3分で済ませる早ワザもすごい。しかしながら、運転席に戻ってから第二波が迫ってきたら、どうするのだろう。

「運転士の運転中のトイレは現実にあります。みんさんふつうに仕事しているように見えますけど、修羅場をくぐってきていますよ」

というわけで、友人の話を聞き、誰しもが艱難辛苦(かんなんしんく)を経て今日があるのだなぁと沁みじみと感じ入りました。

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