(羽田クロノゲート)

夏は暑い。この言葉は私にとって格別の意味があります。暑い、暑いと嘆いても、涼しくなるわけではない。つまり、解決には結びつかない。

「夏は暑い」という前提に立つこと。当たり前として受け入れることが大事だということです。

仕事の師匠に教えていただいた言葉です。私の心の深層でセルフコントロールのキーワードとなっています。

さて、暑い季節になると暑い国に滞在していたことを思い出します。30年前のタイです。

面積は日本の1.4倍。約1年の滞在のほとんどをバンコクで過ごしました。

お気に入りの場所がありました。タマサート大学経済学部の食堂です。

チャオプラヤー川沿いの建物の2階にその食堂はあります。母なる大河を行き交う大小さまざまな船。

エンジンをむき出しにした高速船、対岸を往復するだけのはしけ船、貨物を満載しゆっくりと走る船、観光用のクルーザー等々。

渋滞で有名なバンコク。当時はスカイトレイン(BTS)も地下鉄もありませんでしたので、船を使ってバンコク市内を移動することもしばしばでした。

コーヒー色に濁った川面を浮き草がぷかぷかとゆっくりと川下に流れていきます。

経済学部の食堂は空調のある部屋と川のすぐ脇のオープンエアのエリアに分かれていました。空調のないベランダ風の川脇の席が私は好きでした。

流れゆく浮き草を見ながら、ぷりぷりとしたエビ入りチャーハン(カーオパットクン)を食べるとき、得も言われぬ幸福感を感じたものです。

長粒種(インディカ米)のパラパラとしたご飯とエビの組み合わせが絶妙。エビのためにご飯があり、ご飯のためにエビがある、と叫びたい気持ちになります。

チャーハンには半分に切られた小さなライム(マナーオ)が添えられています。ぎゅっと絞ってご飯にかけます。

その数滴の天のものなるライムの汁は鼻腔を伝って私の胃を刺激します。塩気の強いナンプラー(魚醤)を振るのもよいでしょう。

ところで、経済学部食堂から対岸まで約200メートル。シリラート病院という有名な病院があります。先年まで前国王が入院していました。

病院の敷地内にはホルマリン漬けの死体博物館(正式には「法医学博物館」と「解剖学博物館」)があります。当時、複数の友人に誘いを受けました。

けっこう執拗でした。私に何を期待したのでしょうか。

医学部に通う女子学生にも誘われました。

デートコースとして選んだのでしょうか。お断りしたので、その後、何の誘いもありませんでした。

もう一歩の勇気が必要でした。

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