(残暑の一コマ。遠近法の焦点に黒猫がいます)

1年半以上かかりました。かくも私は勇気がありません。精神科医のアルフレッド・アドラーは幸せに生きるためには勇気が必要だと強調しています。

2016年の元旦。私は目標を立て決意しました。行かず嫌いの喫茶店に行ってみよう、と。詳細は「行かず嫌いの喫茶店」を参照ください。

市街地から自宅に至る国道399号線。宅地を抜け、田んぼが広がる、その沿線に一軒の喫茶店があります。

20数年来、気になりながらも一度も入ったことがありません。

窓からはレトロな黄色の照明がいつも漏れています。駐車場に車が止まっているのをほとんど見たことがありません。やっていけるのだろうか。

客が出入りしている気配がないにもかかわらず、いつも営業しています。店舗の倉庫に氷を販売している看板があるのがほかの喫茶店にはない特徴かもしれません。


(黄色の照明はこれだったのです)

訪問調査の日でした。午後の1軒目の事業所を辞去し、次の事業所の訪問時間まで小1時間ありました。

そうだ。あの喫茶店に行ってみよう。勇気を出してドアを開けました。

何もかも古い。椅子もテーブルも、そして照明も。時間が止まったかのよう。店内にはオーナーと思われる老夫婦2人のみ。客はいません。

「このわきをいつも通っていてずっと気になっていました。きょう初めて入りました。何年お店をやってらっしゃるのですか」

「43年になるんですよ」

「もう40年以上も。そうですか。また来ますね」

「またいらしてくださいね」

あまりにもふつうの喫茶店でした。いろいろと変な想像(何か裏稼業があるのでは...)をめぐらせていた自分が恥ずかしくなりました。

「普通であることを受け入れることができないと人は特別であろうとします」(岸見一郎著『アドラー心理学入門』)

夕方、仕事を終え、繁華街を歩きながら駅に向かっていました。すると目の前に喫茶店の駐車場で見た「氷」と書かれた軽トラックが止まっているではないか。

はっ、これは。私は見てはいけないものを見てしまったような胸の動悸を覚えました。

この飲み屋街一帯の氷は、もしやすべてあの喫茶店が仕切っているのかもしれない。また一つ宿題が増えました。

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