(「時季の森」にて)

「成果をあげる者は、新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てる」(P.Fドラッカー著『ドラッカー名著集1 経営者の条件』)。これができたらなぁと思う。

「集中のための第一の法則は、生産的でなくなった過去のものを捨てることである」(『経営者の条件』)

ドラッカーは何か事を始める前にまず捨てることを勧めています。

これができない。まったくもってできないのです。特に私の所属する組織は至難の業(わざ)です。

創業は易く守成は難(かた)し、と言う。事業を起こすことは維持することと比べれば簡単だ、ということを意味しています。「貞観政要(じょうがんせいよう)」に記されている言葉です。

だが、意図的に事業をやめることはもっと難しい。そう私は実感しています。事業廃止のエネルギーは膨大です。


(「時季の森」にて)

これまで「学校の廃止」、「生活バス路線の廃止」、「火葬場の廃止」の3つの廃止を経験してきました。

大変でした。語り尽くせぬ辛労があります。

思うのです。起業家より“廃業家”が必要なのではないか、と。

事業をストップさせるエキスパートです。事業を廃止させるマネジメントとリーダーシップに長けた仕事師です。

人口減少、課題山積、債務増殖のこの日本には、「事業仕分け」の仕分け人を超越した事業廃止に邁進する斬り込み隊長こそ必要である、と私は訴えたい。

「トップ本来の仕事は、昨日に由来する危機を解決することではなく今日と違う明日をつくり出すことであり、それゆえに、常に後回しにしようと思えばできる仕事である」(『経営者の条件』)

嗚呼、私は後回しのプロフェッショナルであり、先送りのエキスパートである、と思う。

廃業党が設立されないでしょうか。総選挙のたびに、ひたすら廃止する事業を公約として掲げるのです。

人気がないでしょうね。

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