- 2014.10.30 Thursday
起立するとき
(横断歩道ではなく歩道橋を渡る)
おそるおそる体重計を見たら、トリプルセブン。世界最大の双発ジェット機ボーイング777の仲間入り。これは本腰を入れて、同社の4発ワイドボディ旅客機747に戻そうと決意しました。
蛇足ですが、30歳の誕生日に太平洋上空でボーイング747-400のコックピットに入れてもらったことは、いまとなっては得難い経験です。
さて、体重減量のため歩道橋をわざわざ使い、階段1段飛ばしで上ろうとしたところ、同じ行動をとる先客が前にいました。「偉大なる同志よ、君もか」と声をかけたくなりました。
徒歩通勤の経路をちょっと変えると新しい店などいろいろと発見があります。
「しゃもぉぉぉ!!」という看板を見つけました。
(こんど行ってみよ)
川俣軍鶏(かわまたシャモ)の店のようです。シャモの名は、当時のタイの旧名・シャムに由来。江戸時代初期にタイから闘鶏が伝わったとか。タイの地方では闘鶏がいまも行われています。
タイではシャムではなくサヤーム(sayaam)と発音したほうがより原語に近いでしょうか。
バンコク中心部にSiam Squareという繁華街があります。日本人の間ではサイアム・スクエアと呼ばれています。タイ語ではサヤーム・サクエーと発音されます。
私が住んでいた30年近く前のサイアム・スクエアはおしゃれとは言い難い、垢抜けしない一帯でした。
バナナや魚肉を揚げる屋台から香る油のにおい、精霊をまつる祠から漂う線香、下水のすえたにおい、渋滞の車の排気ガスなどが混合し独特の空気に覆われていました。
いまもなお鼻腔の奥に“におい”が刻まれています。過去の記憶を蘇らせるトリガー(起因)の強さは、におい>音楽>写真 です。
サイアム・スクエアには当時、大きな映画館が2軒ありました。映画の本編上映前に国王讃歌が流れ、起立しなければならないことを覚えたのもこの映画館です。
起立といえば、毎日、午前8時と午後6時には町中に国歌が流れます。人々は動きを止めて、起立して敬意を表します。
ちなみに、バンコク郊外の場末の入り組んだところにある、看板のない映画館(寮の友達に教えてもらいました)でも、どんな内容の映画がかけられようが、国王讃歌が流れ、観客は条件反射のように起立したものです。
場内のだらけた雰囲気が一瞬だけ緊張し、厳粛な時間が流れる瞬間です。
この映画館では邦画が多く上映されていました。日本語の学習にはもってこいです。日本のコンテンツ産業の優秀さを改めて実感しました。
というわけで、久しぶりに映画館に行ってみたくなっただいこんくんなのでした。
- 体験
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- by だいこんくん