(最寄りの無人駅に置かれています)

予想していなかったことでした。これまで重要影響事態や存立危機事態に陥らないよう想定をしてきたつもりでした。「つもり」は、すなわち「つもり」でしかない。そのことを身をもって知りました。

人生とは、「つもり」に潜む落とし穴の連続かもしれない。

先日、ローカル単線のディーゼルカー車内で突然の腹痛に見舞われました。

詳細は「『あ』に濁点の事態」を参照ください。回送車両として車庫行きの瀬戸際まで行きました。

さて、今回は、整体中での存立危機事態。想定外でした。

1時間全身コースでもうあと10分ほどで終了というときに下腹部に強い痛みと腹腔圧の高まりを感じました。

それまで夢うつつの気持ちよさの世界にいたのに突然の緊急事態です。

人生とは、シナリオのない緊急事態かもしれない。

整体室に入店したとき、冷房がやけに強いことに嫌な予感がしました。皮下脂肪が厚いくせに、いまひとつ断熱効果がない私のお腹。

腹腔圧の急激な上昇を確認。と、同時に背中を押され始めました。

こ、これはしんどい。変な脂汗がにじみ出てくるのを感じました。

あぅぅ。切ない。

整体は続けてほしい。もったいないので。でも、このままでは耐えられないかもしれない。

カズラとフジ。そう、葛藤とはまさにこのこと。

人生とは、葛藤と葛藤をつなぎ合わせたものかもしれない。

さて、何とか整体が無事に終わり、休憩室に移ったところ、よく冷えたリンゴ黒酢が用意されていました。

「どうぞ、お飲みください」

「あ、はい」

飲み終えた瞬間、完全にスイッチが入りました。下りだしたジェットコースターの如く、途中下車はできません。

というわけで、その後の顛末は差し控えさせていただきます。

人間というものは、じつに想定外に弱い存在なのだということがよくわかりました。


(カフェで過ごす時間が好きです)

ヒトを選ぶ選挙は有用であると思うものの、コトを選ぶ意味での国民投票に私は反対です。なぜなら、浮気性な私たちは、コトが上手くいかなくなったとき、誰かを責めようとするからです。

アテナイの陶片追放の紀元前から現在に至るまで、投票する者にとって、投票とは、その多くは確固たる信念に基づくものでもなく、何となくなされてきました。

民主主義といわれる制度では、投票によって選ばれた人(政治家)が、コトという政策を決定し、行っていきます。

そのやったコトに対して不満がある場合、あるいは、やり方に対し不満がある場合、もしくは、やっている人そのものに対し不満がある場合、そのやっている人を次回選ばないということができます。

また、日本の地方自治制度においては任期の途中においても辞めさせるという、より積極的な権利(リコール)が選ぶ側に与えられています。

ところで、最高裁判所裁判官国民審査というものがあります。最高裁判所裁判官を罷免(ひめん)するかどうかを国民が審査する制度です。

現実に辞めさせるという事態が生じるかどうかは別として、優れた制度であると私は思っています。

裁判官が下した判決というコトについて審査するのではなく、裁判官というヒトを審査する。判決というコトにどんなに不満があっても、その判決の是非を国民の判断に委ねない。

そこが間接ワザの知恵だと私は思います。

不満があるなら、ヒトを変える。これこそが人類の知恵です。

ですから、コトの判断を国民投票にかけるという直接の制度は、この間接ワザに反するわけで、私は反対です。

重要なものであればあるほど、なおのことです。

コトの判断を国民の判断に委ねてしまうと、いざ不満が生じたとき、誰を責めればいいのでしょう。国民同士が責め合うのでしょうか。

責めるられるべき主体が不存在なのです。不満が鬱積します。

あまりいい構図ではありません。

というわけで、間接ワザの知恵について考えてみました。ちなみに、私は関節技は何もかけられません。


(水の流れを見ていると気持ちが安らぎます)

桃屋の「トムヤムクンの素」に感動しています。日本人の好みに合わせつつ、タイ本場の味覚を取り入れる。このぎりぎりのキワを実現したことに桃屋のすごさを感じます。

しかも、タイ本場のトムヤムクンの素にはない用途を加えました。むしろ、その用途での利用を主目的にしているのではと私は見ています。

それは、つけダレとしての「トムヤムクンの素」であり、ドレッシングとしてのそれです。

本場タイのトムヤムクンの素は、日本のカレーにおけるルーにようなもので、あくまでもトムヤムクンというスープを作るための素です。

それ以上でもそれ以下でもない。

しかし、桃屋「トムヤムクンの素」は明らかに異なります。素としての用途は「従」であり、タレまたはドレッシングとしての用途が「主」なのではないか。

私はそう確信しています。


(ヒットの予感)

桃屋といえば、「穂先メンマ やわらぎ」が大好きです。病みつきになって、私は“やわらぎ病”にかかっていると桃屋本社にメールを送ったことがあります。

「やわらぎ」については以前「山あいという不安(中)」でも述べています。

「トムヤムクンの素」も「やわらぎ」以上に病みつきになる予感がします。わずか2日間で瓶を空にしてしまいました。強度の依存症の気配です。

「やわらぎ」と同様にお徳用サイズが発売されることを切望する次第です。

昨夜、「トムヤムクンの素」をキャベツの千切りにつけて食べました。

その「素」に含まれるコブミカンの葉やココナッツミルク、レモングラスなどのハーブの渾然一体となった香りのせいでしょうか。

30年近く前にタイ・バンコクに暮らしていたときのことを走馬灯のように思い出しました。

電話を寄越せとの親からの手紙が届きました。寮からは長距離電話がタイ国内も含めかけられません。

バンコクの中央郵便局にわざわざ行き、国際電話の相手先番号を申請。局内の狭い電話ボックスでオペレーターからの連絡を待ちます。

雑音に混じって親の声が遠く聞こえてきました。

もっともっと電話をかけておくんだった、手紙を書いておくんだった、と今になって思います。


(職場前の風景。深山のようです)

牛乳が好きです。小中学生のころは率先して牛乳当番になりました。30代になってからは低脂肪牛乳を選択するようになりました。が、最近、成分無調整に戻しました。

理由は二つ。

一つは、低脂肪牛乳の場合、ごくごく飲んでしまうから。結局、総量としてのカロリーは低脂肪牛乳を飲んだ場合の方が多いような気がするのです。

二つは、やっぱり成分無調整の方がおいしい。特に「明治おいしい牛乳」が好きです。少し高いのですけど、あのコクは何ともいえない。

ところで、記者から取材を受けました。

まだ出せない情報。当然、提供できません。出せないということ自体いえません。そういった事実を匂わせてしまうからです。


(やっぱり明治おいしい牛乳です)

記者は、かなり勘がいいと思いました。有能です。

推論を交え筋道立てて、詰将棋のようにこちらに迫ってきます。もう一歩で堰が破られるところでした。

思わず「ピンポーン!」といってしまいそうに。

当方は当方の都合があり、説明できる範囲で丁寧に事情を伝えます。

報じたいと思う人々がいる一方で報じられることによって不利益を被る人々がいます。そのことにも思いを致す必要があります。

不利益とまではいかないにしても、不快に感じる人々、不安に思う人々がいます。

そういった不利益と報道の自由とのせめぎ合い。

報道による利益とは何なのか。誰にとっての報道なのか。何のための報道なのか。なかなか難しい問題です。

知る権利。その意味するところは理解しているつもりです。尊重したい。

では、知らせる権利(報道の自由)はどうか。「知る権利」と「知らせる権利」との間には大きな壁があるような気がします。

アクセスできることと、アクセスして得た情報を広く拡散することとは、次元が違うのではないか、と。

そんなことを明治のおいしい牛乳を飲みながら考えました。


(ファミマで朝カフェ)

「読書百遍義自ずから見(あらわ)る」−− なぜか英語で表現するとわかりやすい。Repeated reading makes the meaning clear. そういうことか。

初読だと思って、読み進み、ほとんど終わりかけに再読だと気づくきょうこの頃。あれやこれや読むのはやめました。

感銘を受けた本を時間をおいて再読することに重点を移しています。

内田和成著『論点思考』(東洋経済新報社)は三読目。著者の魅力については、「牛の顔としっぽ」で触れています。

内田先生の講義を聴講したことがあります。とにかく余談がじつに面白い。余談の印象が強すぎてほとんど本論を覚えていないくらいです。

さて、三読目の『論点思考』から感銘を受けた箇所を4つピックアップしましょう。

「学校の勉強であれば、試験の出題者の出した問題を解けばいいので、どちらかといえば正しい解き方、あるいは効率的な問題の解き方が教育の中心になっている」

「問題を解き始める前に、問題のように見えるものから、真の問題を発見すること、解くべき問題を決めることだ」

「この真の問題、解くべき問題のことを『論点』という。そして論点を設定するという、問題解決の最上流に当たるプロセスが『論点思考』である」

「問題解決力というと、すでにある問題をいかに解決するばかりが注目される。でも実際には最初の問題設定がうまいから、鮮やかに解決できる。勝負は論点思考の巧拙で決まっているのである」

以上のような話を実際の講義で聞いたにもかかわらず、まったく記憶に残っていません。残念です。

問題を解く以前に何が本当に問題なのかを見抜く、設定する力。ぜひ身に付けたいものです。

いずれにしても、最近、記憶が薄れるというか、まったく記憶がないという事象が頻繁に発生し、厳しいものがあると思っています。

もしやエイリアンのせいではと疑っています。


(関東地区限定だった桃屋「トムヤムクンの素」がついに全国発売)

熱気、喝采、落胆そして憧憬。アメリカ横断ウルトラクイズに身を乗り出し、感情移入していました。自分もアメリカを旅しているような感慨にとらわれたものです。

あの番組の魅力は何だったのでしょうか。

とっくに夕日が沈んだ山稜の残照のようにいまも心の奥底に余韻が残っています。

そう、沢木耕太郎著『深夜特急』の読後に包まれる旅愁にも似て...。

アメリカ横断ウルトラクイズの不思議な魅力について振り返ってみましょう。

まず、オープニング曲の「スタートレックのテーマ」が奏でるトランペットの音色。ファンファーレのようにアメリカ横断の旅に誘(いざな)います。

福留功男アナウンサーの「ニューヨークへ行きたいか」の呼びかけ。いやがうえにも、やらんかなのチャレンジ精神を湧き立たせます。

ちなみに当時、福留さんはレギュラーを持っていなかったたため白羽の矢が当たったという。

さて、ウルトラクイズの一番の魅力は何か。それは、日常から非日常への移行にあったと私は見ています。

ふだんはサラリーマン、あるいは学生という「日常」を演じている人々がアメリカ横断ウルトラクイズという「非日常」の世界に入り、変貌を遂げていく。

この変貌の様に醍醐味があったような気がします。

知力、体力、時の運をかけて、素のままの人間ドラマが現出していました。

罰ゲームもまた淡いノスタルジーが漂っていたように思います。

というわけで、桃屋「トムヤムクンの素」を見ていたら、旅に出たくなってきました。

なお、タコ刺しをトムヤムクン素をタレのようにしてつけて食べると絶品です。


(草だんごが好きです)

「世界中が固唾を飲んで見守る中、国民投票の結果は...」。欧州連合(EU)からの離脱・残留の是非を問うイギリスの国民投票の結果が報じられています。

スマホで記事を読んでいると、ふと「固唾(かたず)」って何だろう、と思いました。

「固唾を飲む」

その意味するところはわかります。でも、そもそも「固唾」とは何なのか。

唾(つば)を飲む表現で「生唾を飲む」というのもあります。固唾と生唾は何が違うのか。

というわけで、「固唾」をネットで調べようとしたら、ハニースプーン(270円税込)の広告が表示されました。


(ハニースプーン。山田養蜂場)

皮も食べられるハチミツレモンを作りたいと思って、数時間前に国産レモンとハチミツについて検索していました。

AI(人工知能)の奴が私の検索行動を追跡していたようです。

なかなかいいくねり具合のハニースプーンです。

「瓶のふちにかけられるので、使い勝手が良い」

「とてもキレよくすくい取れるので便利」

美辞麗句だとわかっていても、口コミが私の購入意欲をいっそうかきたてます。

ほしい。

もう間もなくAIのしわざに陥落しそう。

EU離脱報道について読もうとしていたのに完全に離脱してしまいました。

EU離脱の動きのキーワードは何か。理性と感情の対比で語る人もいます。

が、感情よりもっと原初的なもののような気がします。

情動でしょうか。あるいは、もう少し奥深いものかもしれません。

恐れに対する原初的な自己防衛本能といったところでしょうか。


(ふんわりしたものを見ていると幸せな気持ちになります)

「安全であることと安心は違う。安全と安心の間には『納得』というものが必要になります」。専門家からアドバイスを受けました。市外出張です。

昼、以前から気になっていたラーメン店「若武者」に初入店。場所は二本松。

店の人気ナンバーワンの塩にするか、あるいは私の好きな醤油にするか、いつになく迷いました。同行したスタッフは塩を注文。

このようなとき、あるいは腹痛に見舞われるとき、私の大脳はフル回転します。

出されてきた塩ラーメンの彩りの美しさ。澄んだスープ。

かすかな嫉妬と後悔の念が湧きました。己の浅ましさを感じます。

隣の芝生は青い。他人(ひと)のラーメンは美味しそう。

私が選んだ醤油ラーメン。煮干しの香りがしっかりと漂ってきます。ヒットの予感。

スープは味が濃いのかと思いきや、塩分は抑制的。

色は混濁気味です。豚や鶏、野菜の旨味が濃厚に溶け込み、素材の美味しさが伝わってきます。

麺は細く角型。全粒粉を思わせる色合いと舌触り。嫌いではありません。そのざらざら感がスープをグリップします。


(デザイン書道の文字でしょうか)

先ほどの後悔の念は雲散霧消。

「やはり醤油でよかったじゃないか」

そう自らに言い聞かせながら、目の前の塩の透るようなスープと鶏肉のチャーシューを一瞥(いちべつ)しました。

来店客が多いため、慌ただしく支払いを済ませ、車に乗り込みました。

「一服したいね。そこのミニストップでコーヒー飲むげ。ミニストップでもドリップコーヒーあんのかな」

「あると思いますよ」


(ソフトクリームがコーヒーの中に)

アイスコーヒーを注文するとレジ裏からカップが出されました。

「課長、ソフトアイスコーヒーというのがありますよ」

「おっ!ソフトクリームとコーヒー。しまった。それ、よかったな。いいなぁ。ミニストップならではの商品だ」

というわけで、もう一歩の注意力が足らず、ソフトアイスコーヒーを逃してしまいました。

できる人は、この、もう一歩の注意力に差があるのでしょうね。


(晴れ上がりました)

「うれしい誤算」。言葉は知っているけど、実際に我が身に起きたことがありません。どのくらいの確率で起きるものなのでしょう。今後、可能性があるのでしょうか。「うれしい悲鳴」も未経験です。

ところで、気の抜けたサイダーのような会話が好きです。

岩塩低温サウナ」で先客二人の会話を紹介しました。再掲します。

「歳とってくっと、ハゲるか、白髪になるかだね」

「んだね〜。最近、この腰の辺りから腿にかけてつんだよね」

「筋肉、そげてんだっぺ。整体とかマッサージ、行ってんのげ」

「行がね。嫌いだもの」

こういう会話にこそ人生の妙味を感じます。

先日、叔母(父のすぐ下の妹)のお宅をお邪魔しました。


(全問正解でボックスティッシュ一箱)

「この前は、お葬式、お疲れ様ね。コーヒー、ご馳走になっちゃって」

「ご馳走だなんて、叔母さん、大したことないですよ」

「まーちゃん、これ、わがる?クイズなの。妹(父の3番目の妹)の家の近くの電器屋さんのなの」

五十路間近でもいまだに幼いときの呼び名のままです。

「あの電器屋さんね。へ〜漢字のクイズ。どれどれ、問題の文字を組み合わせて2文字または、3文字熟語を作る。ふ〜ん」

「1問目と4、5、6はできたんだけど、他がわがんないの。わかる?」

「なになに。2問目は、火、又、小、言、火、土。なんだろね。わ、わかった『怪談』だよ、叔母さん」

「カイダンって何?」

「四谷怪談の『怪談』だよ。3問目は、サ、日、日、浦、サ。これは、『菖蒲』だね」

「すごいね〜」

「でも、7問目と8問目はわかんない。意外に難しいね」

「前はね、ヒントもなかったの。最近はヒントが一文字入ったりするの」

「7問目は、口、又、立、頁、豆、耳、一。何だろね。豆と頁で『頭』ができるのはわかるけど。ヒントが『音』か。8問目はさっぱりわからない」

「難しいよね。全問正解するとボックスティッシュが電器屋さんで一箱もらえるの」

「えっ。全問正解してボックスティッシュ一箱なんですか。これは、燃えますね。頑張って考えてみます」

というわけで、いまだに7問目と8問目がわからないまま。叔母宅で30年後の自分を垣間見た気持ちになりました。


(小さくても一生懸命に咲いています)

公職にある人について。世間で辞職を求める声が上がる以前に辞めさせたいと思う勢力が動いている場合があります。その勢力が力を得て本気というギアlを入れたとき、情報が流れ、マスコミが動きます。

そして、世間から辞めろ辞めろの大合唱が起きる。

地元の県知事が辞職したときそう思いました。

内部情報を知り得る高い立場にあって、傷つかずにいたのは誰か。そして、その人はその後どこに行ったのか。関心があります。

辞めることによって安堵する人々は誰か。どこの組織か。耳を澄ませると聞こえてくるような気がします。

都知事の弁護士の記者会見。

「不適切ではあるが違法ではない」との発言が目立ちました。

広報のプロだったら語順を反対にすると思うのです。

「違法ではないが(極めて)不適切」と。


(忠実にいかにんじん味を再現しています)

都庁にもプロフェッショナルがいるはず。なぜ知事を守らないのか。

騒ぎになったからなのか。世間が辞めろ辞めろといっているからなのか。

世間で辞職を求める声が上がる以前に辞めさせたいと思う勢力があったのではないかと思っています。

その勢力は、少なくとも「せこいかどうか」といった倫理的な価値観とは無関係の人々であることは確かです。

それが何なのか。都政の情報は疎く、私は推測できません。

でも、今回の辞任劇で誰が安堵し、胸をなでおろしているのか。注視していきたいと思っています。

そんなことをカルビーポテトチップス「いかにんじん味」を食べながら思いました。


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