(実ってきました)
「腸能力」という言葉を知りました。秀逸な表現です。誰が考えたのでしょうか。ちなみに私は超能力も腸能力も持ち合わせていません。
さて、本年度第1回の「オフタイムサロン〜産学官連携ミニ講演会〜」に参加。公益社団法人いわき産学官ネットワーク協会の主催です。
「企業成長の秘訣 ダイバーシティ経営のススメ〜魅力ある企業の推進する多様な人材の活躍、その手法と成果〜」と題し、畠山明氏(株式会社セレクティー 代表取締役)が講演。
大きく6つに分けて、ダイバーシティ(diversity)とは何かなどわかりやすく説明してくれました。
1 共有体験
2 ダイバーシティ経営事例
3 やる気のモト
4 ダイバーシティと自己肯定感
5 勉強(仕事)のやる気
6 まとめ
まず、講師ご自身の失敗事例を紹介しました。成功事例ではなく失敗事例を紹介する姿勢に好感を持ちました。
「息子にチョコボールのキャラクターのキョロちゃんを壊されたときのことです。私は昭和43年生まれの47歳。子どものころ、銀なら5枚、金なら1枚集めて応募したやつです。。その自分の宝を息子に壊され、叱ってしまいました」
講師と同年代なので、キョロちゃんへの愛着が理解できます。私は小学校3年生のころプリマハムの懸賞品「
でかでか地球ボール」が当たり、大喜びしたのを覚えています。
それほどきつく叱った覚えはなかったという。しかし、息子さんは相当に傷ついていた様子。
講師曰く「叱るのではなく、『壊れてしまったね』と壊れたことに対する共有体験をすべきだったと思う」。
ダイバーシティとは、一人ひとりの良さを生かす。一人ひとりのやる気を考えながらマネジメントすること。講師はそう解説します。
では、一人ひとりを大切にするとはどういうことか。
一人ひとりの自尊感情を高めること、自己肯定感を醸成することが、一人ひとりのやる気のモトなのだと講師は力説します。
自尊感情には、社会的自尊感情と基礎的自尊感情がある。
社会的自尊感情とは、うまくいくと、あるいはほめられると高まるもので、一方、基礎的自尊感情は、自分をかけがえのない存在として丸ごと認められる高まる。
出世街道をまっしぐらに歩んでいる人が何かでつまづいて立ち直れなくなるケースは、基礎的自尊感情が育まれていないことによるという。
日本の大人は頑張っても良さを認め合わない。自己肯定感は大人になっても醸成できるのだそうだ。
結果だけでなく、その人の努力のプロセス自体をほめることが大事だという。私の職場ではどうだろうか。
講師は聴衆に投げかけます。
「失敗したことをお子さんはみなさんと共有してくれますか」と。
失敗がいえる環境が大切。失敗をいえたときがチャンス。隠されたらピンチです。失敗したときの気持ちを共有(リフレクション)する。
オウム返しで失敗を共有することだ、と。
オウム返しでよい。「失敗したね」と。
いつもドジをやっている私。なんて有難い言葉なのだろう、と思いました。
人のやる気、エンジンを動かす共通点はスモール・ステップ。
1.01の365乗は、37.8。毎日少しずつやれば大きな結果につながる。0.99の365乗は、0.03。
「自己肯定感は一生の宝物。やる気のモトのモトです」
そう、私もかつて自己肯定感がゼロに近くなり自死を考えたことがありました。
「一生の宝物」を取り戻せてよかった。いまつくづく思います。周りの人びとの支えがあったからです。