- 2017.10.31 Tuesday
もう一歩のところ
(レトロなカフェにいると落ち着く)
もう一歩のところなのです。極められるかどうかは。言い換えれば、このもう一歩ができないばかりに私は失敗を重ねてきました。
「もう一歩」かどうかは、残念ながら、過去形でしかわかりません。振り返ってみれば、なんとなくはアクションを起こさなくてはと思っているのです。
しかし、できない。ここがもう一歩の壁の厚さです。
最近もあるイベントの段取りでしくじりました。懈怠、怠慢、甘え等々のもっぱら心理的要因により、確認を怠ってしまいました。
前日になって集合者の希望と私の企図するところに齟齬があることが判明しました。もう一歩の確認さえすれば、発生しなかっただろう事態でした。
もう一歩のところで、つまずきを繰り返してきた私。
もう一歩のところで、痴態をさらけ出してきた私。
省みれば、思い出します。
台車を路上でスケートボードの如く滑走させようと右足で後方に蹴りを入れた瞬間。この瞬間のことを私は生涯忘れることはできません。
左足がバーを踏み、瞬時にぱたんと取っ手が畳まれ、側面から見るとL字だった荷台はただの一枚板に成り下がってしまったのです。
気持ちよく滑走するはずだったのが公衆の面前で恥辱の悲劇を演じることになりました。
というわけで、トイレのボックスでトイレットペーパーの包装紙と芯が無造作に置かれているのを見ながら、もう一歩について思索を深めた次第です。
紙は新しいものに交換され未使用でした。前の使用者は紙を使い切ったのでしょう。次の人のためにと思い、紙を交換したに違いありません。
ただし、包装紙と芯がそのままでした。あの花開いた乱れた姿がボックス内の秩序を乱しています。
もう一歩のところなのです。交換したのなら、残骸を捨ててほしかった。ここなのです。もう一歩の壁とは。
もちろん私はきちんと始末しました。
- 思うこと
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- by だいこんくん